米国ハーランド社は医療現場で使われるカテーテル、ガイドワイヤー、イントロデューサーなど医療デバイスの制動時の表面の摩擦計測に特化した専用試験機FTS7000を開発・製造・販売をしています。
シリコーンゴム製のパッドで検体をはさみ、プログラムで制御された試験機で牽引に必要な力を検知することにより、コーティングの摩擦の特性ならびに耐久力などを計測します。FTS7000はコーティングの開発、品質確認など最適な表面特性を判定するために使用されています。
長年、医療デバイスの開発現場では検体をはさむことによってコーティングの摩擦評価をしてまいりました。FTS7000はプログラムで制御され、より正確に、短時間で、よりシンプルにコーティングの特性を測定し、分析することができます。
最初に検体は試験機上部のホルダーに吊り下げられ、下部水槽に検体が沈められます。測定時、検体は水槽上部にあるシリコーンゴム製のパッドで挟まれ、引き上げる時に必要な力が自動的に計測されます。
試験中(または試験後に)、モニターでその状況をリアルタイムで確認することができ、コンピューターもしくはUSBドライブにデータを簡単に出力ができます。
主な特徴
簡単なセットアップ
検体をホルダーに吊り下げ、ボタンを押すだけで、予め用意されていたプログラムに沿って表面特性が自動的に測定され、データは保存されます。
短時間でのキャリブレーション
試験機のキャリブレーションはハーランド社のキャリブレーションキットおよびFTS7000に内蔵されたキャリブレーションプログラムによって数分で終了します。これにより毎回適切な状態での計測が可能となります。
結果は大型モニターに表示
試験結果は、表またはグラフの形式で予め入力した試験名、試験条件などともに表示します。また、USBにて外部記憶装置にデータを記録させることも可能です。
簡易な操作性
FTS7000は 米国ハーランド社が独自でデザインしたTestingWorks 2.0 softwareを使用し、複数の試験結果を重ねて表示したり、試験レポートの作成、編集も簡単にできる様になっています。 モニターはタッチスクリーンで、パスワードによる保護がされ、許可された人のみがFTS7000の試験条件の設定、編集などできます。
また、必要に応じて周辺機器、サービスなど下記のようなオプションを取り揃えています。
- 高さ調整可能なキャスター付きのコンソール台
- 長尺の製品の測定を可能にする大型の水槽
- 体温を模すための加熱装置(プログラム制御可、コンソール台仕様のみ)
- 予めプログラムされた試験方法を読み取るバーコードリーダー
一年毎の保守ならびに校正サービス(有料)なども御座います。
医療の発達に伴い、要求仕様も複雑化しており、ガイドワイヤーなどの医療デバイスも正確に評価されなければなりません。入り組んだ経路に医療デバイスを正確に早く挿入するために、高い潤滑性及び耐久性が要求されております。
このFTS7000によって親水性コーティングの主な特性である潤滑性、耐久性を効率的に、正確に数値化することができます。簡便な操作でFTS7000の多様な機能及びテストモードは、あらゆる医療デバイスの製造現場から研究室まで幅広くご使用いただけます。
ダイナオックス社は米国ハーランド社の日本のパートナーとして製品及びサービスを取り扱っております。FTS7000に関して疑問、質問などがございましたら、ぜひご一報のほどよろしくお願いいたします。
