日本の鋼の等級付け基準は、基本的にアメリカのAISIの基準に準拠していますが、ステンレス鋼にSUS、耐熱鋼にSUHの接頭語が付いています。
- •最初の文字Sは鋼を意味します
- 2番目の文字UはUseで、特別な使用を意味します
- 最後の文字Sはステンレスを意味し、Hは耐熱性を意味します
SUSの後の数字はAISIの標準に従います。 鋼の種類を区別するために、英字が末尾に付いています。
- B：バー、棒鋼を意味
- HP：Hot Plate、熱間圧延鋼板を意味します
- CP：コールドプレート、冷間圧延鋼板を意味します
- HS：ホットストリップ、熱間圧延鋼帯を意味します
- CS：冷間ストリップ、冷間圧延帯鋼を意味します
- WR：ワイヤー、鋼ワイヤーを意味
- TP：チューブパイプ、パイプライン用の鋼管を意味します
- TB：ボイラー熱交換チューブ。熱交換用の鋼管を意味します
- L：低炭素、低炭素含有量を意味します
- N：窒素、窒素が追加されていることを意味します
- J：日本、日本独自の格付けを意味します
ドイツのステンレス鋼の等級分け
非合金鋼
鋼種は、炭素を表す文字Cとその平均含有量を1万分の1で表す数字の組み合わせとなります。
次の例を参照してください。
C10—Non-alloyed Steel with 0.10%C averagely.
C10—炭素平均含有量が0.10％の非合金鋼。
低合金鋼
低合金鋼の鋼種は、平均炭素含有量を1万分の1で表す数字と合金元素記号とその成分含有量を表す数字の組み合わせで表します。合金元素記号がその成分の含有量の高い順で並べられ、含有量が同じ場合はアルファベット順で並べられます。成分含有量の表示方法は下記リストを参照してください（整数に丸められています）。
各合金元素記号の約数（平均含有量%の乗数）。記号の数字をこの数で割ると、％表示の含有量が算出されます。これは、低合金鋼の合金成分の含有量が、次項に示す高合金鋼より非常に小さいので、採用している方法です。
Cr、Co、Mn、Ni、Si、W：4
Al、Cu、Mo、Nb、Ta、Ti、V：10
C、N、P、S：100
例えば：
15Cr3—平均含有量が、C0.15%、Cr(3/4)%(=0.75%)のクロム鋼
24CrMoV5.5—平均含有量がC0.24%、Cr(5/4)%(=1.25%)、Mo(5/10)%(=0.50%)のクロムモリブデンバナジウム鋼。
高合金鋼
高合金鋼の鋼種は文字Xで始まり、平均炭素含有量を1万分の1で表す数字が続き、その後が、合金元素の記号がその成分の含有量の高い順で並べられ、最後に、合金元素含有量の平均パーセンテージ（整数に丸められます）となります。 次の例を参照してください。
X1OCrNi18-8——Stainless steel with 0.10%C, 18%Cr, 8%Ni.
X1OCrNi18-8——0.10％C、18％Cr、8％Niのステンレス鋼。
ステンレス鋼の等級の英国（BS）の表現
鋼の等級の主な特徴は4番目の文字Sです。1番目、2番目、3番目の数字は鋼の種類とシリーズを表し、等級の一部は基本的にアメリカのAISIステンレス鋼シリーズと同じです。
グレードの大部分は次のとおりです。
3××S××
オーステナイト系ステンレス鋼（ニッケル-クロム鋼シリーズ、ニッケル-クロム-モリブデン鋼シリーズなどを含む）を表します。
4××S××
マルテンサイト鋼およびフェライト系ステンレス鋼を表します。
いくつかの鋼種は次のとおりです。
2××S××
クロムが添加されたクロム-マンガン-ニッケル-窒素オーステナイト系ステンレス鋼を表し、3××S××シリーズと快削シリーズ2××M××から区別されるように設定されています。
文字Sの後の数字、つまり5番目と6番目の数字は、同じ基本組成を持つ鉄鋼グループを区別するもので、炭素含有量と他の組成の変化を参照して番号が付けられます。鋼の例は次のとおりです。
BS 304 S 12——C≤0.03％、SiO.20〜1.00％、MnO.50〜2.00％、Cr17.50〜19.00％、Ni9.00〜12.00％の18-8オーステナイト系ステンレス鋼。
アメリカのAISI 304L鋼に似ています。
BS 304 S 15——C≤0.06％、Si8.00〜11.00％。
米国のAISI304鋼に似ています。その他の組成は304 S12鋼と同じです。
BS 403 S 17——C≤0.08％、Si≤0.08％、Mn≤1.00％、Cr12.00〜14.00％のCr13フェライト系ステンレス鋼。
アメリカのAISI403鋼に似ています。
