ステンレスパイプの種類と材質

ステンレスパイプ・鋼管の種類

シームレス管「継ぎ目なし管」

丸棒状の材料から引抜などの加工をしたステンレスパイプ。セミシームレス管では難しい厚肉や薄肉パイプの対応が可能です。

2:セミシームレス管

板材をロールフォーミングし溶接造管(電鋒鋼管)にしたあと、熱処理(応力除去)、引き抜き加工をしたステンレスパイプ。板材から加工しますので肉厚のバラつきが少ないという特徴があります。

ステンレス鋼管造管工程

ステンレス鋼管引き抜き工程

ステンレスパイプ・鋼管の材質

オーステナイト系ステンレス材

ニッケルを含有し耐食性に優れます。非磁性です。但し溶接などの加工による変質で磁性を帯びる場合があります。

SUS304
耐食性、溶接が良好、最も一般的に使用されているステンレスパイプ材料。
代表的な化学成分: Ni8~10.5%、Cr18~20%
SUS316
SUS304にNiの量を増やしMo(モリブデン)を添加することにより、耐食性、耐酸性と高温強度を向上させたステンレスパイプ材料。特に薬品や海水などを使用する環境でSUS304より高い耐久性がある。
代表的な化学成分: Ni10~14%、Cr16~18%、Mo2~3%
SUS321
SUS304にTiを添加し、耐粒界腐食性を高めたステンレスパイプ材料。400℃~900℃の腐食条件で使用される高温溶接構造品などに使用される。
代表的な化学成分: Ni9~13%、Cr17~19%
SUS201
SUS304のNiをMnとNで置き換え低価格化したステンレスパイプ材料。JIS規格では「ばね用ステンレス」とされ具体的にはSUS301の代替材料。ばね、機械構造用途に使用される。
代表的な化学成分: Ni3.5~5.5%、Cr16~18%、Mn5.5~7%、N0.25%以下
SUS202
具体的にはSUS300系基本種のSUS302に対してNiを節約し低価格化したステンレスパイプ材料。主に料理器具用途などのSUS304に変わって使用される。耐食性はSUS304より劣る。
代表的な化学成分: Ni4~6%、Cr17~19%、Mn7.5~10%、N0.25%以下

フェライト系・マルテンサイト系ステンレス材

 オーステナイト系ステンレスに比べて一般に安価ですが、耐食性が劣ります。磁性があります。

SUS430
フェライト系ステンレス材料の基本種。Niを含まないのでSUS304に比べて耐食性は劣るが、安価なため建築材料や一般家庭器具など広く使用されている。
代表的な化学成分: Cr16~18%

その他のパイプ・鋼管材質

銅(Φ3以下)、チタン(Φ8以下)、ニッケル合金(Φ20以下)、アルミニウムなど対応可能です。
ご要望により各種パイプ材料の、切削、研削、プレス打抜き、硬化処理(窒化処理)加工なども対応可能です。

詳しくはお問い合わせ願います。

中国製極細ステンレスパイプ・鋼管

■ 応用分野:計測機器、医療機器、精密金型、機械加工など。
■ 加工能力<外径> φ0.2~φ6(mm)
<肉厚> 0.05t~2.0t(mm)
<外径の精度> ±0.05~0.01mm
■ 材質:SUS304, SUS316, SUS321, SUS430, SUS201, SUS202

中国製精密ステンレスパイプ・鋼管

■ 応用分野:医療機器、電子機器、精密機械、OA機器、精密金型、精密液圧機器など。
■ 加工能力<外径> φ3~φ40(mm)
<肉厚> 0.1t~2.5t(mm) ※シームレス管は3.5tまで可能
<外径の精度> Φ3~Φ12mmは±0.01mm、それ以上は±0.1mm
■ 材質:SUS304、SUS316、SUS321、SUS430、SUS201、SUS202

中国製異形ステンレスパイプ・鋼管

■ 応用分野:計測機器、バイオ化学、電子機器、医療機器、工業機械金型などの業界の特殊用途ステンレスパイプ。
■ 加工能力<異形加工前外径> φ1.5~φ10(mm)
<肉厚> 0.12t~1.5t(mm)
<公差> ±0.05mm~
■ 材質:SUS304、SUS316、SUS321、SUS430、SUS201、SUS202

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